コラム
365日寄り添い美容プラン#03 立夏
メイクアップアーティスト
撮影現場に向かう道すがら今回のコラムの構成はどうしようかなぁ。と考えていたら、ふと藤の花が柔らかく色づき始めている姿が目に留まりました。
立夏の頃に咲く代表的なお花といえば 2022.5.5 小林由佳
1980年3月31日生まれ。365日寄り添い美容プラン#03 立夏
小林由佳
5月5日立夏
立夏。文字からもわかるように、この日から夏が始まることを意味しますが、見渡せば生命力に満ちた新緑のあいだにさまざまな優しいペールトーンのお花が咲き誇っています。
さて、どんな花が立夏の頃には咲くのでしょうか。
その花たちから私たちはどんな恩恵を受けて命を輝かせてきたのでしょうか。
今回は思考を変えて、花から紐解く美容プランをお届けしようと思います。
花から紐解く美容プラン
・藤
・芍薬
・杜若
・サツキ
・菖蒲 etc..
なかでも美容を生業にする私にヒットするのは、やはり「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」という慣用句があるように、美人を形容する言葉でもある芍薬。
実際その芍薬の花には、シャクヤクエキスという美容成分が存在します。
抗炎症作用・保湿作用・血行促進作用・収れん作用があり、慢性的な乾燥やUV対策によるビタミンD不足が心配される現代を生きる私たちの肌にはぴったりの成分です。
一方、歴史が長い漢方の世界では「立てば芍薬」の ”立てば” はイライラ!と気の立っている状態を指し、そのような時は、芍薬の根を生薬として服用し筋肉の強張りとともに鎮痛させよ。という意味だそうです。
イライラしている女性の顔つきは、芍薬の花のイメージからは程遠いですよね…。
こんな風に考えを巡らせていたら、美人の代名詞に使われている芍薬の根の成分(服用)・花の成分(外用)に美貌モトがあるなんて、不思議とロマンを感じずにはいられません。
今宵は、すらりと伸びた茎の先端に華麗な花を咲かせる芍薬をお部屋に飾り、自身もすらりと背筋を伸ばし、芍薬の根と花が繰り広げる世界を想像しながらセルフケアするという美容プランはいかがでしょうか。
それでは次回は、6月21日の夏至の頃にお届けいたします。
【追伸】
立夏といえば春の土用明けの初日でもあり、2022年は端午の節句とも重なります。
邪気を祓う効果があるとされ、この季節の花でもある「菖蒲」のお風呂に浸かるのもおすすめです。
メイクアップアーティスト。
短期大学卒業後、ヘアメイクアップアーティストの先駆者、渡辺サブロオ氏に師事。
2002年、同氏が手掛けるサロン『THE SABLO'S VIEW 新宿伊勢丹』に専属アーティストとして約7年間在籍。その後、約2年間渡英。帰国後は、『LE WATOSA 表参道』に復帰。これまでに約7,000人以上のメイクアップやレッスンを担当。2020年1月に独立。
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@yuka_youcolour